先週のドル円
先週のドル円は142円台前半で始まった後、すぐに143円台後半まで上昇しましたが、その後はずるずると下落し、週末には年初来安値となる140.2円台を付けました。そこからは反発したものの戻りは弱く、141円弱で週を終えています。
日銀関係者によるタカ派的な発言や、今月5日に記録した安値を抜けたこと、「米連邦準備制度理事会(FRB)が、0.25%か0.5%か利下げ幅を決めかねている」とのリーク報道などによって、ドル売り円買い圧力が高まったことがドル円の下落につながりました。
今週注目の経済指標
発表日 | 時刻 (日本時間) | 発表国 | 経済指標名 |
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9/17 (火) | 21:30 | 米国 | 8月小売売上高 |
9/18 (水) | 18:00 | ユーロ圏 | 8月消費者物価指数(CPI) |
9/18 (水) | 27:00 | 米国 | 米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利発表 |
9/18 (水) | 27:30 | 米国 | パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長記者会見 |
9/19 (木) | 未定 | 南アフリカ | 南アフリカ準備銀行政策金利発表 |
9/19 (木) | 07:45 | NZ | 4~6月期四半期国内総生産(GDP) |
9/19 (木) | 20:00 | 英国 | イングランド銀行(BOE)政策金利発表 |
9/19 (木) | 20:00 | 英国 | 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨 |
9/20 (金) | 未定 | 日本 | 日銀政策金利発表 |
9/20 (金) | 08:30 | 日本 | 8月全国消費者物価指数(CPI) |
9/20 (金) | 15:30 | 日本 | 植田和男日銀総裁記者会見 |
今週注目の通貨ペア見通し
ドル円
ドル円はファンダメンタルズ的に、日銀による追加利上げ観測の高まりや、米FRBによる大幅利下げ観測の再燃などによって、日米の金利差が縮小するとの思惑に伴うドル売り円買いが入っており、下落しやすい状況になっています。
テクニカル的にも、日足チャートで25日(青)、50日(緑)、100日(紫)、200日(赤)の4本の移動平均線を全て下抜けてしまっています。MACDもデッドクロスしており、5日に付けた安値も下抜けて年初来安値を更新しており、非常に弱い地合いです。
ただ、下落のスピードは5日に安値を付けた時のような速さは無く、今週発表される日米の金融政策イベント次第で、流れが変わることもありそうです。米国の利下げ幅が0.25%になったり、植田総裁がハト派的な発言をしたりした場合の上昇に注意しつつ、心理的な節目の140.0に向かう展開をメインシナリオとすべきでしょう。
NZドル/円
NZドル/円は19日に発表されるニュージーランドの4~6月期(第二四半期)四半期国内総生産(GDP)に、市場の注目が集まっています。-0.4%が予想されていますが、予想通りの結果となった場合には、早期利下げが意識されてNZドル売り圧力が高まる可能性があります。
テクニカル的には11日の下げで下ヒゲを付けて反発するなど、底堅さを見せており、GDPの結果で強い数字が出れば、短期的に買っていくのもよさそうです。