先週のドル円
先週のドル円は140円台後半で寄り付いた後、すぐに139円台半ばまでの下落を見せました。しかし、その後は一時144円台半ばまで上昇し、144円付近で週を終えています。
米連邦準備制度理事会(FRB)による大幅利下げ観測の再燃や、心理的な節目である140.0円を割り込んだことなどが、週明けに起きた急落の主な要因となりました。しかし、パウエルFRB議長による「50bpの利下げ幅を新たなペースと見なすべきではない」との発言や、植田日銀総裁による「政策判断にあたり(海外経済の状況などを)確認していく時間的余裕はある」との発言などによって、日米の金利差が縮小するとの思惑が後退したことでドル円は上昇を見せました。
今週注目の経済指標
発表日 | 時刻 (日本時間) | 発表国 | 経済指標名 |
---|---|---|---|
9/24 (火) | 13:30 | 豪州 | 豪州準備銀行(中央銀行)政策金利発表 |
9/25 (水) | 23:00 | 米国 | 8月新築住宅販売件数 |
9/26 (木) | 08:50 | 日本 | 日銀金融政策決定会合議事要旨 |
9/26 (木) | 16:30 | スイス | スイス国立銀行(中央銀行)政策金利発表 |
9/26 (木) | 21:30 | 米国 | 4~6月期四半期実質国内総生産(GDP)確定値 |
9/26 (木) | 22:20 | 米国 | パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長発言 |
9/27 (金) | 21:30 | 米国 | 8月個人消費支出(PCE) |
9/27 (金) | 21:30 | カナダ | 7月月次国内総生産(GDP) |
今週注目の通貨ペア見通し
ドル円
ドル円は米FRBによる今後の大幅利下げ期待の後退や、日銀による利上げ期待の後退により、日米の金利差が中々縮まらないとの思惑から、円キャリートレードの復活もありえそうです。株式市場も堅調に推移しており、ドル買い・円売りが入りやすい状況になっており、ドル円は上昇しやすいと考えられます。
テクニカル的には、日足チャートで25日(青)、50日(緑)、100日(紫)、200日(赤)の4本の移動平均線を全て下抜けてしまっていますが、25日線の上抜けにトライしており、地合いの改善がうかがえます。MACDもゴールデンクロスしており、25日線を上抜ければ直近の高値である147.2円付近までの上昇も期待できそうです。
南アフリカランド円
南アフリカランド円は今週全て陽線となり、週初めの7.9円台から8.2円台まで大きく上昇して週を終えました。ファンダメンタルズ的に、政治の安定化期待や金・プラチナ価格の大幅上昇など、南アフリカランド円の上昇につながる要因がそろってきています。
また、テクニカル的にも25日・50日・200日移動平均線を上抜けており、100日移動平均線(紫)を上抜ければ、8/20に付けた8.3円をうかがう展開が想定されます。その次の目標は、7/26に付けた8.47円になりそうです。