- NZ中銀、0.5%利下げ: 政策金利は4.75%に引き下げ、追加緩和の可能性あり。
- NZドル下落: 利下げ後、NZドルが0.5%下落し、経済成長の停滞が続く。
- 英国8月GDP、0.2%成長: 主要セクターの成長で、3カ月ぶりにプラス成長を記録。
- ポンド相場横ばい: 英国のGDPデータ発表後、ポンドはほぼ変動なし。
- 米CPI、9月は2.4%上昇: 食品価格の上昇で予想を上回るも、3年半ぶりの小幅な伸び。
ニュージーランド中銀、0.5%利下げを実施
ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は、9月9日の会合でオフィシャルキャッシュレート(OCR)を50ベーシスポイント(bps)引き下げ、4.75%としました。これは2会合連続の利下げとなり、市場予想通りの結果でした。声明では「生産、雇用、金利、為替レートの不安定化を避けつつ、低水準で安定したインフレを維持するために適切な対応を取った」と発表しました。
ニュージーランド経済は現在、過剰生産能力を抱えており、低インフレの環境に対応した価格や賃金設定が行われています。第1四半期には小幅成長を見せたものの、第2四半期には縮小に転じました。中銀は、ディスインフレの要因として輸入価格の低下が影響していると指摘しています。
ニュージーランドドルは利下げ後に0.5%下落し、米ドルに対して8月下旬以来の安値となる0.6102米ドルを記録しました。また、2年物スワップ金利も3bps低下し、3.6450%となりました。市場では、11月にさらに40bpsの利下げが行われる可能性を織り込んでいます。
ASB銀行のチーフエコノミスト、ニック・タフリー氏は、「来年初めまでの経済データの動向次第で、中銀が50bpsの利下げをどのくらい続けるかが決まる」と述べています。
英国、8月のGDPは0.2%増加
英国の8月の国内総生産(GDP)は前月比0.2%の成長を記録し、3カ月ぶりにプラス成長を回復しました。この結果は予想通りであり、6月と7月は横ばいで推移していました。財務相リーブス氏は、この結果を受けて経済成長が政府の最優先事項であると強調しました。
8月の成長は、全ての主要セクターが寄与し、特に製造業と建設業の回復が目立ちました。一方で、サービスセクターは予想を下回る結果となりました。4月のデータは横ばいから0.1%減に、5月は0.4%増から0.2%増に下方修正されています。
ポンド相場はこの結果を受けてほぼ横ばいで推移しましたが、投資家は依然として11月のイングランド銀行(BoE)による25bpsの利下げを予想しています。8月のGDPは前年比1.0%増で、予想の1.4%増を下回りました。
ONS(英国統計局)によると、第3四半期は3期連続でプラス成長が見込まれており、現在のデータが修正されない場合、9月のGDPが前月比で0.3〜0.6%減少すれば、第3四半期はゼロ成長になる可能性もあります。
米国、9月のCPIは2.4%上昇
米国労働省が発表した9月の消費者物価指数(CPI)は前年比2.4%上昇し、市場予想の2.3%をわずかに上回りました。これは2021年2月以来、約3年半ぶりに小幅な伸びに留まったことから、11月の米連邦準備理事会(FRB)の利下げ継続を示唆しています。8月は2.5%上昇していました。
前月比では0.2%の上昇を記録し、予想の0.1%上昇を超えました。食品価格が0.4%上昇し、8月の0.1%上昇から加速しましたが、ガソリン価格は4.1%下落しました。家賃の上昇は0.3%で、前月の0.4%から減速しました。
市場関係者は、CPIが予想以上に上昇したものの、FRBの来月の25bpsの利下げが変わるほどのインフレ加速ではないと述べました。また、住宅インフレの減速は、今後のコアサービス価格の鈍化に向けた良い兆候とされています。