先週のドル円
先週のドル円は150.0円付近で寄り付き、すぐに149.7円付近までの下落を見せました。しかし、その後は週末にかけて153.8円付近まで急騰し、153.6円付近で週を終えています。
「氷見日銀副総裁が1月に異例の懇談会出席と記者会見を行う」との報道による、日銀の12月利上げ見送り観測や、米11月生産者物価指数(PPI)の市場予想を上回る結果、共同通信による「日銀が利上げ見送りを検討」との報道などが、ドル円上昇の主な要因となりました。
今週注目の経済指標
発表日 | 時刻 (日本時間) | 発表国 | 経済指標名 |
12/17 (火) | 22:30 | 米国 | 11月小売売上高 |
12/18 (水) | 19:00 | ユーロ圏 | 11月消費者物価指数(CPI) |
12/18 (水) | 28:00 | 米国 | 米連邦公開市場委員会(FOMC) |
12/18 (水) | 28:30 | 米国 | パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長記者会見 |
12/19 (木) | 未定 | 日本 | 日銀金融政策決定会合 |
12/19 (木) | 06:45 | NZ | 7~9月期四半期国内総生産(GDP) |
12/19 (木) | 15:30 | 日本 | 植田日銀総裁記者会見 |
12/19 (木) | 21:00 | 英国 | イングランド銀行(中央銀行)政策金利発表 |
12/19 (木) | 21:00 | 英国 | 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨 |
12/19 (木) | 22:30 | 米国 | 7~9月期四半期実質国内総生産(GDP)確定値 |
12/20 (金) | 08:30 | 日本 | 11月全国消費者物価指数(CPI) |
12/20 (金) | 22:30 | 米国 | 11月個人消費支出(PCE) |
今週注目の通貨ペア見通し
ドル円
ドル円は12月3日に付けた安値である148.6円付近から反発し、今週は一気に153.8円付近まで急騰を見せました。ファンダメンタルズ的には、共同通信の「日銀が利上げ見送りを検討」との報道などによる日銀の年内利上げ観測の後退、米FRBによる利下げ期待の後退、円キャリートレードの再開期待など、ドル円の上昇を想定させる材料は多いです。
テクニカル的にも、日足チャートで25日(青)、50日(緑)、100日(紫)、200日(赤)の4本の移動平均線を上抜けており、MACDもゴールデンクロスしていて、地合いが急回復しています。特に、何度もサポートラインやレジスタンスラインとして機能していた200日移動平均線を上抜けたことは、大きな意味を持ちます。
今週は米FOMCや日銀金融政策決定会合が予定されており、ドル円は乱高下に注意が必要です。米FOMCでハト派的なスタンスが見られたり、日銀金融政策決定会合で追加利上げが見送られたりした場合、11月15日に付けた高値である156.8円付近を目標に上昇しそうです。
南アフリカランド円
南アフリカランド円は今週8.3円付近から8.6円台半ばまで急騰し、8.6円付近で週を終えました。ファンダメンタルズ的には、南アフリカ経済の復調期待や、経済的な結び付きの強い中国経済の回復期待などが上昇要因となりそうです。
トランプ政権による関税のリスクはあるものの、全体的にファンダメンタルズは良好です。テクニカル的にも、日足チャートで25日(青)、50日(緑)、100日(紫)、200日(赤)の4本の移動平均線を上抜けており、MACDもゴールデンクロスしていて、地合いが急回復しています。
今週の日銀金融政策決定会合で追加利上げが見送られた場合、11月7日に付けた8.86円付近を目指しての上昇を見せそうです。