先週のドル円
先週のドル円は153.6円付近で始まり、翌日にかけて153.16円付近まで下落しました。その後は週末にかけて157.9円付近まで急騰し、156.4円付近で週を終えています。週初は米11月小売売上高の市場予想を下回る結果などが重石となりましたが、米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の見通しが引き上げられたことや、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長のタカ派的な発言、日銀金融政策決定会合の政策金利現状維持、植田日銀総裁のハト派的な発言などによってその後急騰しました。
しかし、三村財務官による円安牽制発言や、米11月個人消費支出(PCE)の市場予想を下回る結果によってやや値を崩して週を終えることになりました。
今週注目の経済指標
発表日 | 時刻 (日本時間) | 発表国 | 経済指標名 |
12/23(月) | 16:00 | 英国 | 7~9月期四半期国内総生産(GDP)改定値 |
12/23 (月) | 22:30 | カナダ | 10月月次国内総生産(GDP) |
12/23 (月) | 24:00 | 米国 | 11月新築住宅販売件数 |
12/24 (月) | 08:50 | 日本 | 日銀金融政策決定会合議事要旨 |
今週注目の通貨ペア見通し
ドル円
ドル円は先週予想した通り、大きな上昇を見せました。ただし、予想した156.8円付近を超え、一時7月17日以来の高値となる157.9円付近まで急騰しました。
ファンダメンタルズ的には日銀による利上げ観測の後退や、米FRBによる利下げ観測の後退、円キャリートレードの本格開始期待など、ドル円の上昇を想定させる材料が多いです。テクニカル的にも、日足チャートで25日(青)、50日(緑)、100日(紫)、200日(赤)の4本の移動平均線を上抜けており、MACDもゴールデンクロスしていて、地合いが急回復しています。
政府・日銀による為替介入警戒感はあるものの、160円台になるまでは口先介入に留まる可能性が高く、160円を目指しての上昇が予想されます。
ユーロドル
ユーロドルは一時1.034付近まで下落し、11月22日に付けた約2年ぶりの安値である1.033付近に迫る勢いを見せました。ファンダメンタルズ的には欧州中央銀行(ECB)による追加利下げ観測、欧州経済や政治の不透明感、米FRBによる利下げ観測の後退など、ユーロドルの下落を想定させる材料が多いです。
テクニカル的にも、日足チャートで25日(青)、50日(緑)、100日(紫)、200日(赤)の4本の移動平均線を下抜けており、地合いもかなり弱いです。今週はクリスマス休暇と年末・年始休暇で値動きは限定となりそうですが、再度1.033付近をトライする展開を予想します。