先週のドル円
先週のドル円は149.6円付近で始まり、水曜日には150.5円付近まで上昇を見せました。しかし、その後は一時144.5円付近まで約6円大きく下落し、147.0円付近で週を終えています。
相互関税発表直後は「想定内」との反応で150.5円付近まで上昇を見せたドル円ですが、詳細が発表されると「想定以上に厳しい」との見方が広がり、昨年10月初め以来約半年ぶりとなる144.5円付近まで急落することとなりました。
今週注目の経済指標
発表日 | 時刻(日本時間) | 発表国 | 経済指標名 |
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4/9(水) | 11:00 | ニュージーランド | ニュージーランド準備銀行(中央銀行)政策金利発表 |
4/9(水) | 27:00 | アメリカ | 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨 |
4/10(木) | 21:30 | アメリカ | 3月消費者物価指数(CPI) |
4/11(金) | 15:00 | イギリス | 2月月次国内総生産(GDP) |
今週注目の通貨ペア見通し
ドル円
週初めは狭い値幅で動いていたドル円ですが、全ての輸入品に一律10%の基本関税を課した上で、各国の関税や非関税障壁を考慮し、国・地域別に高い税率を上乗せしたことで、一気に急落することとなりました。カナダやメキシコ、中国などが報復関税を行う動きを見せており、貿易戦争は激化しそうです。
インフレによる政策金利の高止まりにより、経済の悪化が強く意識されており、ドル売りが入りやすい状況になっています。ただし、すでに大きく円高が進んでおり、経済成長に対する懸念から日銀の早期利上げ観測も後退しているため、これ以上の円買いは入りづらいかもしれません。
テクニカル的には、日足チャートで25日(青)、50日(緑)、100日(紫)、200日(赤)の4本の移動平均線を下抜けていますが、MACDもデッドクロスしており、地合いは非常に悪い状態です。今週は心理的な節目である145円がサポートラインになることを期待し、147円付近までの反発を狙っていきたいところです。ただし、145円を明確に下抜けるようであれば、目線を下目線に変更し、143円付近までの下落を想定します。
ユーロ円
トランプ大統領の関税政策発表で節目の160円を下抜け、一時159円付近まで大きく下落したユーロ円ですが、その後は持ち直して160.7円付近で週を終えています。米国の関税による影響について、市場は「EUより米国の方が経済的なダメージが大きい」と捉えているようです。
テクニカル的には、日足チャートで25日(青)、50日(緑)、100日(紫)、200日(赤)の4本の移動平均線を下抜け、MACDもデッドクロスしており、地合いは非常に悪いです。
今週は心理的な節目である160円がサポートラインになることを期待し、162円付近までの反発を狙っていきたいところです。ただし、160円を明確に下抜けるようであれば、目線を下目線に変更し、158円付近までの下落を想定します。