先週のドル円
先週のドル円は146.9円付近で始まり、水曜日には一時149.1円付近まで上昇しました。しかし、その後は一転して一時146.8円付近まで下落し、147.5円付近で週を終えています。
氷見野日銀副総裁が利上げを急がない姿勢を示し、石破首相が退陣するとの見通しが強まったことなどが、ドル円上昇の主な要因となりました。ただ、トランプ大統領が相互関税および自動車関税を見直す大統領令に署名したと報じられたことや、雇用統計の結果が弱かったことなどによって、一転して下落が続きました。
今週注目の経済指標
発表日 | 時刻(日本時間) | 発表国 | 経済指標名 |
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9/8(月) | 08:50 | 日本 | 4~6月期四半期実質国内総生産(GDP)改定値 |
9/11(木) | 21:15 | ユーロ | 欧州中央銀行(ECB)政策金利 |
9/11(木) | 21:30 | アメリカ | 8月消費者物価指数(CPI) |
9/11(木) | 21:45 | ユーロ | ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁定例記者会見 |
9/12(金) | 15:00 | イギリス | 7月月次国内総生産(GDP) |
今週注目の通貨ペア見通し
ドル円
石破首相が辞任を表明し、ポスト石破の有力候補である高市氏が積極財政派であることから、円は売られやすい状況になりそうです。11日に発表される米8月CPIが強い結果となれば、大幅利下げ観測が弱まり、大きく上昇することになるかもしれません。
テクニカル的には、日足チャートで25日(青)、200日(赤)の2本の移動平均線を下抜けており、先週と比べて地合いが少し改善してきました。145円から146円までは下がると買いが入りやすいため、このあたりまで下がるのを待って買いたいところです。
その場合、直近の高値である149.1円付近が目標になるでしょう。

ポンド円
ポンド円は週全体としては、方向感の無い展開となりました。しかし、石破首相が辞任を表明したことで円は売られやすい状況になると考えられ、ポンド円は再度上昇を始める可能性が高そうです。
英国では財政の悪化とそれに伴う増税が警戒されていましたが、予算案についてリーブス財務相が「日常的な支出を厳しく管理し、財政ルールを徹底し実現する」と発言するなど、火消しがかなり進んでいる印象があります。
テクニカル的には、日足チャートで25日(青)、50日(緑)、100日(紫)、200日(赤)の4本の移動平均線を上抜けており、地合いは良好です。直近の高値である200.3円付近を明確に上抜ければ、昨年7月に付けた高値である208.1円付近が目標になるでしょう。
