先週のドル円
先週のドル円は147.9円付近で始まり、火曜日には147.5円付近まで下落しました。しかし、その後は一転して一時150.0円付近までの上昇を見せ、149.5円付近で週を終えています。
トランプ大統領による関税政策への警戒感が薄れつつある中で、注目された新築住宅販売件数やGDPといった米国の経済状況を示す経済指標が強い結果となり、雇用市場の状況を示す新規失業保険申請件数も前回から改善を見せ、ドル買いが強まってドル円は堅調な推移となりました。
今週注目の経済指標
発表日 | 時刻(日本時間) | 発表国 | 経済指標名 |
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9/30(火) | 13:30 | オーストラリア | 豪準備銀行(中銀)政策金利発表 |
9/30(火) | 15:00 | イギリス | 4~6月期四半期国内総生産(GDP)改定値 |
10/1(水) | 08:50 | 日本 | 7~9月期日銀短観・四半期大企業製造業業況判断 |
10/1(水) | 18:00 | ユーロ | 9月消費者物価指数(CPI) |
10/1(水) | 21:15 | アメリカ | 9月ADP雇用統計 |
10/1(水) | 23:00 | アメリカ | 9月ISM製造業景況指数 |
10/3(金) | 21:30 | アメリカ | 9月非農業部門雇用者数 |
10/3(金) | 21:30 | アメリカ | 9月失業率 |
10/3(金) | 21:30 | アメリカ | 9月平均時給 |
10/3(金) | 23:00 | アメリカ | 9月ISM非製造業景況指数 |
今週注目の通貨ペア見通し
ドル円
パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は最近、物価より雇用を重視する姿勢を示しており、今週発表されるADP雇用統計や雇用統計は非常に注目されそうです。10月に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げは確実視されていますが、これらが予想以上に良ければ、利下げ観測が後退してドル円の上昇につながりやすいでしょう。
一方、日本では日銀短観が発表されます。結果が良ければ、10月の利上げ観測が強まって円買いが入り、ドル円の下落要因となりそうです。
テクニカル的には、日足チャートで25日(青)、50日(緑)、100日(紫)、200日(赤)の4本の移動平均線を上抜け、MACDもゴールデンクロスしており、地合いは非常にいいです。特に、何度も上値抵抗線となってきた200日移動平均線を超えてきたことは、非常にポジティブな材料です。
今週は8月1日に付けた高値である150.9円付近を目指しての上昇を予想します。

ユーロ円
先週予想した175.4円付近までは届かなかったものの、ユーロ円は依然として堅調な上昇を続けています。自民党総裁選について、景気刺激策を掲げる高市氏がリードしているとの報道もあって、円は売られやすい状況が続いており、対ドルでのユーロ安の影響はあまり感じられません。
一方で、トランプ大統領がロシアへの制裁強化の可能性を示唆し、「EUが追加の制裁措置を求められる」との思惑が、見通しへの不透明感を強めています。そのため、ユーロ円が急騰するような状況も考えにくくなっています。
テクニカル的には、日足チャートで25日(青)、50日(緑)、100日(紫)、200日(赤)の4本の移動平均線を上抜け、MACDもゴールデンクロスしており、地合いは依然として非常にいいです。今週は昨年7月に付けた高値である175.4円付近を目指しての上昇を想定し、積極的に押し目買いをしていきたいところです。
