先週のドル円
先週のドル円は153.9円付近で始まり、火曜日には154.5円付近まで上昇しました。しかし、その後は一転して一時152.8円付近まで下落し、153.4円付近で週を終えています。
株式市場の高値警戒感や、片山財務相や三村財務官による円安けん制発言、米10月チャレンジャー人員削減数の結果で労働市場の一層の悪化が明らかになったことなどがドル円の重石となりました。
今週注目の経済指標
| 発表日 | 時刻(日本時間) | 発表国 | 経済指標名 |
|---|---|---|---|
| 11/13(木) | 16:00 | イギリス | 7~9月期四半期国内総生産(GDP)速報値 |
| 11/13(木) | 22:30 | アメリカ | 10月消費者物価指数(CPI) |
| 11/14(金) | 19:00 | ユーロ | 7~9月期四半期域内総生産(GDP)改定値 |
| 11/14(金) | 22:30 | アメリカ | 10月小売売上高 |
今週注目の通貨ペア見通し
ドル円
米政府機関の閉鎖が最長記録を更新し、経済悪化への懸念が広がっています。楽観的な見方が強まれば、株価を押し上げ、リスクオンのドル買い円売りが進みそうですが、逆に終わりが見えない展開が続けば、リスクオフのドル売り円買いが入り、ドル円はもう一段調整しそうです。
テクニカル的には、日足チャートで25日(青)、50日(緑)、100日(紫)、200日(赤)の4本の移動平均線を上抜け、MACDもゴールデンクロスしており、地合いは非常にいいです。今週は1月に付けた高値である158.9円付近を目指す展開を予想します。
ただし、急ピッチで進んだ上昇の反動を考慮し、25日移動平均線の位置する152.4円付近で慎重に押し目買いをしていきたいところです。

ユーロ円
リーブス英財務相が大規模増税を示唆したことによるポンド売りにつられ、ユーロも売られることとなりました。世界的な株価の調整もリスク回避の円買いを誘い、ユーロ円の下落につながりました。
欧州中央銀行(ECB)による利下げサイクルが終了したとみられる点は、ユーロのサポート材料となります。とはいえ、地理的に近く、経済的にも関係が深いイギリスの政治状況を考えると、方向性がわかりづらい展開が続きそうです。株価の行方にも大きく左右されるでしょう。
テクニカル的には、日足チャートで25日(青)、50日(緑)、100日(紫)、200日(赤)の4本の移動平均線を上抜けてはいるものの、MACDがデッドクロスしており、地合いがやや悪化してきています。
今週は直近の高値である178.8円付近を目指す展開を予想しますが、上値が重くなることも想定されるため、176.8円付近に位置する25日移動平均線、または175.1円付近に位置する50日移動平均線までの押しを待って買いたいところです。


