FXの人気通貨ペアとは?通貨の特徴と初心者におすすめの選び方

人気のFX通貨ペアとは?通貨の特徴と選び方
目次

通貨ペアとは?

紙幣
さまざまな国の紙幣

FXは2つの異なる通貨を売買するので、売買される2つの通貨がペアになって「ドル円(USD/JPY)」や「ユーロドル(EUR/USD)」というように表します。

通貨ペアの左側の通貨を「基軸通貨」といい、右側の通貨を「決済通貨」といいます。

例えばドル円の場合は、左側のドルが基軸通貨で右側の円が決済通貨です。通貨ペアの価格は基軸通貨1単位が決済通貨ではいくらなのかを示すため、ドル円が140円の場合は、米ドル1ドルが日本円では140円、という意味になります。FXで取引される通貨ペアは様々な種類があります。それぞれの特徴を順番に見ていきましょう。

一般的に通貨はメジャー通貨とマイナー通貨に分けられます。メジャーとマイナーに明確な定義があるわけではありませんが、多く取引される通貨とそうでない通貨と覚えておけば良いでしょう。

メジャー通貨

まずメジャー通貨のそれぞれの特徴を見てみましょう。

一般的なメジャー通貨
  • 米ドル(USD) 米ドル(USD)
  • ユーロ(EUR) ユーロ(EUR)
  • 日本円(JPY)
  • ポンド(GBP) ポンド(GBP)
  • スイスフラン(CHF) スイスフラン(CHF)
  • カナダドル(CAD) カナダドル(CAD)
  • オーストラリアドル(AUD) オーストラリアドル(AUD)
  • ニュージーランドドル(NZD) ニュージーランドドル(NZD)

米ドル(USD)

米ドルはアメリカの通貨であると同時に流通量が最も多い世界の基軸通貨で、国際的な金融取引の決済や貿易の決済通貨として利用されています。アメリカの通貨なのでアメリカの金融政策や経済指標、要人発言などによって変動します。また、有事のドル買いという言葉もある通り、戦争や経済危機などのリスク相場ではドルが買われる傾向があります。

ユーロ(EUR)

ユーロは欧州の統一通貨として1999年に導入されたまだ歴史の浅い通貨ですが、非常に多くの取引量があります。流通量が多く比較的安定している通貨で欧州圏でもっとも経済的に優位なドイツ経済の影響を受けることがあります。

日本円(JPY)

日本円は日本の通貨で、日本の経済基盤に支えられて安定している通貨です。日本の経済指標や金融政策には影響されないことが多く、ペアになる通貨の影響をより強く受ける傾向があります。米ドルと同じく有事の円買いという言葉もある通り、戦争や経済危機のようなリスク相場では円が買われる傾向があります。

ポンド(GBP)

ポンドはイギリスの通貨で、米ドル、ユーロ、日本円に次ぐ流通量があります。ポンドの特徴は値動きが大きいことです。ドル円やユーロドルにくらべて2倍程度の値幅が動くことも珍しくないため、大きな値幅を狙うトレーダーに人気の通貨です。

スイスフラン(CHF)

スイスフランはスイスの通貨です。スイスは永世中立国で信頼性が高いため安全通貨と位置付けられ、有事の際に買われやすい通貨です。

カナダドル(CAD)

カナダは世界第3位の原油輸出国なので原油相場の影響を受けやすい傾向があります。

オーストラリアドル(AUD)

オーストラリアも産油などの資源国のため、オーストラリアドルは原油などの資源相場の影響を受けると同時に最大貿易相手国である中国の影響を受けやすい傾向があります。

ニュージーランドドル(NZD)

ニュージーランドドルはオーストラリアドルとの相関性が高く、同時に最大の貿易相手国である中国とオーストラリアの影響を受けやすい傾向があります。

マイナー通貨

マイナー通貨は、流通量が少なく流動性も低いため、取り引きが成立できない(買いたいときに買えない、売りたいときに売れない)というリスクがあります。スプレッドも広く突発的で不安定な動きをすることが多いのも特徴です。またマイナー通貨はその通貨に関する情報を得にくいデメリットがあります。ただし、スワップ金利が高いことが多いため、長期的上昇トレンドが発生している場合は、スワップ狙いでポジションを持つことも一つのトレード戦略です。

マイナー通貨の例
  • 南アフリカランド(ZAR) 南アフリカランド(ZAR)
  • メキシコペソ(MXN) メキシコペソ(MXN)
  • トルコリラ(TRY)
  • ロシアンルーブル(RUB) ロシアンルーブル(RUB)
  • ブラジルレアル(BRL) ブラジルレアル(BRL)

ドルストレートとクロス通貨

ドルストレート

ドルストレートとは、米ドルとペアになる通貨ペアのことをいいます。

ドルストレートの例
  • ドル円(USD/JPY)
  • ユーロドル(EUR/USD)
  • ポンドドル(GBP/USD)

米ドルはもっとも流通量も多く流動性も高いので、値動きが安定していて、ドルの強弱に素直に反応する傾向があるので、トレード戦略が立てやすい特徴があります。

FX初心者はまずドルストレートをトレードすると良いでしょう。ドルの強弱に焦点を絞ってトレード戦略を立てることができるため、トレード手法もシンプルで再現性のあるトレードが期待できます。

クロス通貨

クロス通貨とは、米ドル以外とペアになる通貨ペアのことをいいます。

クロス通貨の例
  • クロス円:円とペアになる通貨(ユーロ円、ポンド円など)
  • ユーロクロス:ユーロとペアになる通貨(ユーロ豪ドル、ユーロポンドなど)

どのクロス通貨もドルストレート同士の掛け算によって合成されます。例えば、ユーロ円の場合は、ドル円×ユーロドル、ポンド円の場合はドル円×ポンドドル、という具合です。

クロス通貨は少し複雑です。

例えばユーロ円の場合

円で米ドルを買い、買った米ドルでユーロを買うという流れになります。ドル円とユーロドルのそれぞれの動きによってユーロ円の動きが決定するため、ドル円が上がり、ユーロドルが下がる、つまりドルが買われるような相場ではユーロ円は動きづらくなり、不安定で不規則な動きになります。

ただし、円が一方的に買われたり売られたりするような相場ではドル円と同じようにクロス円も動くため、相場にトレンドが発生し、クロス円もトレードしやすくなります。今、どの通貨が相場を引っ張っているのかという視点でチャートを見ると、ドルストレートを取引すれば良いのか、クロス通貨を取引した方がメリットがあるのかが判断できます。

ドル円が上昇していてユーロドルも上昇しているような場合は、ドル円とユーロドルをそれぞれ買うよりユーロ円を買えば良いことがわかります。トレードする通貨ペアを選ぶときは、今の相場ではどの通貨がもっとも注目されて取引されているのかを見極めることが大切です。

MYFX Marketsで取引可能な通貨ペア

MYFX Marketsでは、現在55以上の通貨ペアを取り扱っています。FX初心者におすすめのメジャー通貨同士の通貨ペアはもちろん、高金利通貨として有名な南アフリカランドやメキシコペソもお取引いただけます。

FXでトレードする時の通貨ペアの選び方

FXで効率よくトレードするためには、通貨ペア選びが非常に重要です。どのような基準で通貨ペアを選んだらよいのかについて見ていきましょう。

取引量が多い通貨ペアを選ぶ

取引量が多いメジャー通貨同士の通貨ペアを選ぶことによって、安定した取引ができます。通貨ペアの取引量が少ない場合は、スプレッドも広く動きも不安定で突発的な動きも多くなるため、トレード戦略が立てにくくなります。

下のグラフは国際決済銀行が発表している各通貨ペアの取引量の多い順ランキングです。

BIS:通貨ペア別為替取引量シェアの推移

出典:BIS(世界の為替取引量調査)

グラフから、ユーロドルが為替取引全体の24%、ドル円が13.2%、ポンドドルが9.6%の割合で取引されていて、この3通貨ペアで為替取引全体の46.8%を占めていることがわかります。

世界中で多くの人が取引している通貨ペアは、流動性も高く値動きも比較的安定しています。

メジャー通貨ペアは情報も豊富で、テクニカルに忠実に動く特性もあります。テクニカルに忠実とは、サポートラインやレジスタンスライン、チャートフォーメーションやトレンドラインなどのテクニカルな要素に値動きが忠実という意味で、多くのトレーダーが同じようなチャートポイントを意識しているという背景から、テクニカルトレード手法が有効になります。

特にFX初心者はメジャー通貨同士のドル円やユーロドル、ポンドドルなどの通貨ペアを取引すると良いでしょう。

マイナー通貨をトレードする場合は、テクニカル的な要素を無視したような突発的な動きが起きやすく、テクニカル分析が役に立たないこともあるので注意しましょう。

市場にテーマがあり、多くの参加者が取引している通貨ペアを選ぶ

市場のテーマとは、市場参加者の多くが認識している相場を動かす大きな要素のことです。例えば、アメリカが金利を上げるイギリスがユーロを離脱する、などは世界中で大きなニュースになりました。このようなテーマがあるときは、そのテーマに直接影響する通貨をトレードすると良いでしょう。

例えば、アメリカが金利を上げるということは、ドルが買われやすくなります。それに対してなかなか金利を上げられない日本の円はドルに対して売られやすく、従ってドル円は上昇しやすくなり、そこには上昇トレンドが発生します。チャートを見ればテクニカル的に上昇トレンドは認識できますが、アメリカの政策金利の上昇と、日本の低金利の維持というファンダメンタルが非常にはっきりと通貨の強弱を表していることから、ドル円を買うことに明確な優位性があると判断できます。

また、戦争や紛争などが経済に大きな影響を与え、それぞれの通貨ペアの為替相場が大きく変動することもあります。

このように、世界中でニュースになるような重大なイベントはその国や近隣諸国の通貨に大きな影響を出すことを覚えておきましょう。

他通貨ペアとの相関関係で通貨ペアを選ぶ

例えば、ドルを買うという強い需要があり、ドル円は上昇し、ユーロドル、ポンドドルは下落すれば、すべての通貨に対してドルが買われていることがわかります。

またユーロの買いに強い需要がある場合は、ユーロ円、ユーロドル、ユーロ豪ドルなどのユーロドルとユーロクロスのすべての通貨ペアが上昇します。

このように複数の通貨ペアを見比べて、今、相場ではどの通貨がもっとも活発に取引されているのかを判断することができます。そしてもっとも活発に取引されている通貨が買われているのなら、どの通貨に対してもっとも買われているのかを見極めることで、最強通貨を買い、最弱通貨を売る通貨ペアを選択できます。

まとめ

FXトレードでは通貨ペアを適切に選択することで、効率よくトレードすることができます。また、その通貨の癖や特徴を理解して、その時に最も強い通貨と最も弱い通貨を見つけてトレードするとリスクを抑えた効率の良いトレードができることを覚えておきましょう。

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