FXではエントリーポイントの見つけ方が重要です。エントリーポイントを根拠を持って見つけられると、余計なポジションを持つことがなくなり、損失を減らすことができます。本記事ではそんなエントリーポイントの基礎知識やエントリーポイントの根拠を探すコツなどについて解説しています。
FXのエントリーポイントとは?
FXでは新規注文を入れてポジションを保有することを「エントリーする」といいます。エントリーポイントは、新規注文を入れてポジションを保有するタイミングのことを指します。
FXのエントリー方法は2種類!
- 買いで注文を入れる「買いエントリー」
- 売りで注文をする「売りエントリー」
買いエントリーは今後のレートが上昇するという予想の元、できる限り安い値段でエントリーし、逆に売りエントリーは今後のレートが下降するという予想の元、できる限り高い値段値段でエントリーすることで大きな利益が得られます。
つまり、FXで利益を上げるためには、最適なエントリーポイントを見つけることが重要になってくるのです。
FX初心者でもわかるエントリーポイント一覧
それでは、実際にトレードを行う時に、どのようにしてエントリーポイントを見つければいいのでしょうか?エントリーポイントを見つける時に多くのトレーダーに利用されているのが、以下の方法です。
上記の方法はFX初心者でも使いやすく、効果的なエントリーポイントの見つけ方です。トレード上級者も利用しているので、参考にしつつトレードに取り入れてみてください。
押し目買い
押し目買いは、上昇トレンド中に買いエントリーをしかける方法です。エントリーポイントとしては、上昇トレンド中にできた小さな下落の安値部分を狙います。下記のチャートは押し目買いをするエントリーポイントの一例です。
チャート画面に記載された赤丸の部分が押し目買いをする時のエントリーポイントになります。実際にトレードをする時にはどこまでレートが下がって折り返すかはわかりませんが、1つ前の安値に到達する前に折り返せば上昇トレンドが継続していることがわかります。
チャート例でも赤丸の部分が徐々に上に上がっていることがわかりますよね。このような時には上昇トレンドが継続しているということなので、どこかのタイミングで押し目買いを行うとうまくエントリーができるでしょう。
戻り売り
戻り売りは、押し目買いの逆のエントリー方法です。下降トレンド中に売りエントリーをしかけます。エントリーポイントとしては、下降トレンド中にできた小さな上昇の高値部分を狙います。下記のチャートは戻り売りをするエントリーポイントの一例です。
チャート画面に記載された青丸の部分が戻り売りをする時のエントリーポイントになります。押し目買いと同様に、実際にトレードをする時にはどこまでレートが上がって折り返すかはわかりませんが、1つ前の高値に到達する前に折り返せば下降トレンドが継続していることがわかります。
チャート例でも青丸の部分が徐々に下に下がってきていることがわかりますよね。このような時には下降トレンドが継続しているということなので、どこかのタイミングで戻り売りを行うとうまくエントリーができるでしょう。
レジスタンスライン
レジスタンスラインは、チャートの高値と高値を結んでできたチャートの上部分に引くことができるラインのことです。このレジスタンスラインを上に抜けたたところがエントリーポイントになります。下記のチャートはレジスタンスラインを上に抜けた時のエントリーポイントの一例です。
チャート左に引かれている赤線がレジスタンスラインになります。この赤線を上に抜けた後、上昇トレンドを形成していることがわかります。エントリーポイントはレジスタンスラインを抜けた直後の青丸の部分です。レジスタンスラインを使ってエントリーポイントを探すことで、トレンドの転換部分でエントリーすることができ、大きな値幅をとることも可能です。
サポートライン
サポートラインはレジスタンスラインとは逆に、チャートの安値と安値を結んでできたチャートの下部分に引くことができるラインのことです。このサポートラインを下に抜けたたところがエントリーポイントになります。下記のチャートはサポートラインを下に抜けた時のエントリーポイントの一例です。
チャート上に引かれている青線がレジスタンスラインになります。この青線を下に抜けた後、下降トレンドを形成していることがわかります。エントリーポイントはサポートラインを抜けた直後の赤丸の部分です。サポートラインを使ってエントリーポイントを探すことで、レジスタンスラインと同じく、トレンドの転換部分でエントリーすることができ、大きな値幅をとることも可能です。
ゴールデンクロス
ゴールデンクロスは期間の違う2種類の移動平均線を利用したエントリーポイントの見つけ方です。短期移動平均線が長期移動平均を上に抜けた場所のことをゴールデンクロスと呼びます。
ゴールデンクロスは上昇トレンドの発生を知らせてくれるシグナルなので、ゴールデンクロスが発生した直後に買いエントリーを行います。下記のチャートはゴールデンクロスが発生した時のチャート例です。
緑色の線が期間5に設定した単純移動平均線、オレンジ色の線が期間20に設定した単純移動平均線になります。チャートを見ると赤丸の部分で緑色の線がオレンジ色の線を上抜け、その後上昇トレンドが発生しています。
MACDやストキャスティクスなど他のインジケーターでゴールデンクロスを利用する方法もありますが、まずは最もわかりやすい移動平均線を使ってゴールデンクロスを見つけてみるといいでしょう。
デッドクロス
デッドクロスはゴールデンクロスとは反対に、短期移動平均線が長期移動平均を下に抜けた場所のことを指します。デッドクロスは下降トレンドの発生を知らせてくれるシグナルなので、デッドクロスが発生した直後に売りエントリーを行います。下記のチャートはデッドクロスが発生した時のチャート例です。
緑色の線が期間5に設定した単純移動平均線、オレンジ色の線が期間20に設定した単純移動平均線になります。チャートを見ると赤丸の部分で緑色の線がオレンジ色の線を下抜け、その後下降トレンドが発生しています。
ゴールデンクロスのようにデッドクロスでもMACDやストキャスティクスなど他のインジケーターでを利用する方法もありますが、まずは移動平均線を使ってデッドクロスを見つけるのがおすすめです。
FXでエントリーポイントの根拠を探すコツ
前章ではエントリーポイントの具体例をご説明しましたが、トレードの確実性を上げるためには根拠のあるエントリーポイントを見つける必要があります。なんとなくエントリーポイントを探してトレードすると予想とは反対の方向に価格が動き、思ったように利益をあげられません。エントリーポイントの根拠を探すコツを理解してトレードすることで、確実性の高いトレードが再現できます。
- わかりやすい根拠を探す
- ピンポイントではなくゾーンで探す
- 必ず複数根拠を見つける
ではそれぞれ詳しく見ていきましょう。
わかりやすい根拠を探す
エントリーポイントの根拠はできる限りわかりやすい方が有効です。FX初心者の方は、トレード上級者が難しい分析をしているように見えるかもしれませんが、実は熟練者ほど思考がシンプルになっているのです。
FXのチャート変動は多数の市場参加者が意識する価格帯で起こります。そのため、わかりにくく意識されづらいポイントをエントリーの根拠として利用してもあまり意味がありません。例えば、トレンド相場なら戻してきたポイント、レンジ相場ならレンジの高値安値などがわかりやすい根拠といえるでしょう。
初心者でも見つけられるようなわかりやすいポイントを見つけて根拠とするのがトレードで成功するコツになります。
ピンポイントではなくゾーンで探す
ピンポイントではなくゾーンで探すというのもエントリーポイントの根拠を見つける際に重要です。特にラインを引く時には、ピッタリ高値や安値に合わせようと思ってもなかなかうまく引くことができません。
また、微妙に価格が抜けて反発したり、反対に届かずに反発したりしていたとしても、時間足を変えてみると見え方が変わってくることもあります。複数の時間足を利用しつつ、一定のゾーンでエントリーポイントの根拠を見つけることも必要になります。
必ず複数根拠を見つける
エントリーポイントの根拠は複数あるほうが効果的です。FXにおいて、100%当たるという指標は存在しません。先述した押し目やゴールデンクロス、レジスタンスラインのブレイクなど、多くのトレーダーが意識しているであろうポイントであっても必ず売買が起きるとは限らないのです。
したがって、最低でも2つ以上の根拠を見つけた上でエントリーポイントを限定するのがいいでしょう。チャート分析だけでは根拠が少ない場合は、通貨の強弱やファンダメンタルズも参考にしてください。
エントリーポイントを見定めて上手にトレードしよう
根拠のあるエントリーポイントを見つけることで、トレードの確実性があがります。また、自分なりのトレードポイントの見つけ方を確立することでトレードの再現性も上がり、継続的に利益を得られるようになるでしょう。
今回紹介した内容を参考にして、自分のトレードスタイルに合ったエントリーポイントの見つけ方を探してみてください。