FXでのハーモニックパターンの基本と使い方|利確・損切り設定方法も解説!

FXでのハーモニックパターンの基本と使い方|利確・損切り設定方法も解説!

FXトレードにおいて、市場の波を読むことは成功への鍵です。ハーモニックパターンは、その波を読むための強力なツールであり、フィボナッチ数値を基にした独特の形状で市場の価格反転ポイントを予測します。この記事では、ハーモニックパターンの基礎から、実際のFXトレードでの応用方法、さらには利確目標と損切りポイントの設定方法までを詳しく解説していきます。

目次

FXにおけるハーモニックパターンとは?

ハーモニックパターンとは?
チャート画面を分析しているイメージ

ハーモニックパターンは、フィボナッチ数列を使って価格の波形パターンを分析する方法です。フィボナッチ数列は、価格の高値と安値を結んだ際に現れる黄金比を指し、この比率を基に価格が反転するポイント、つまり買い時や売り時を見極めるのに役立ちます。

この方法を使えば、価格がどのポイントで反転するかを予測することが可能になり、非常に便利です。特にハーモニックパターンは、価格の動きの中で3番目の波(1番目の波よりも予測精度が高いとされる)を狙う戦略です。

価格波動が「W」形や「M」形のパターンを描く終わりを見極めることが重要です。このパターン形成中にフィボナッチ数列を使って、価格がどこで反転するかを予測し、そのポイントを狙って取引するのがハーモニックパターンを利用した戦略です。

ハーモニックパターンとフィボナッチ数値との関係

フィボナッチ数列を使ったトレードでは、価格が反転するポイントを予測するために下記のようないくつかの特定の比率がよく使われます。

  • 23.8%
  • 38.2%
  • 50.0%
  • 61.8%
  • 78.6%
  • 88.2%
  • 100.0%
  • 127.2%
  • 161.8% など

例えば、価格がフィボナッチの61.8%で一度反転し、その後78.6%や88.6%で再び反転するパターンは「ガートレー」と呼ばれ、トレーダーにとっては非常に一般的な形です。また、4波目が127.2%に達する場合は「バット」という名前がつけられるなど、特定の波動パターンにはそれぞれ独自の名前があります。

しかし、全ての波動パターンの名前を覚える必要はありません。下記2点については必ず意識してください。

  • 23.8%、38.2%、50.0%、61.8%、78.6%、88.2%、100.0%、127.2%、161.8%といったフィボナッチの比率が価格の反転ポイントになりやすいこと
  • 波目を狙うことが有効であること

逆のパターンを見る場合もあります。例えば、価格が88.2%付近で反転せずに一時的に均衡状態になり、その後再び下降することもあります。このような均衡状態は、そのレベルが市場参加者に意識されていることを示しています。

フィボナッチ比率は、人間が無意識のうちに意識してしまうポイントであるので、他の手法でもぜひ活用してみましょう。

ハーモニックパターンは無数に存在する

ハーモニックパターンには、4つの基本型に加えて、トレーダーが試してみたいと思う様々なパターンが存在します。これらのパターンは、それぞれ独自の特徴を持ち、トレード戦略に多様性をもたらします。

基本となる4つのパターンは以下の通りです。

  • ガートレー:パターンの発見者にちなんで名付けられたパターン
  • バット:コウモリの形をしたパターン
  • バタフライ:蝶の形をしたパターン
  • クラブ:カニの形をしたパターン

これらの基本形はトレードにおいて広く利用されていますが、それだけではありません。ハーモニックパターンには、以下のような多くの派生型もあります。

  • オルトバット
  • ディープクラブ
  • 5-0パターン
  • スリードライブ
  • サイファー
  • ネンスター
  • シャーク
  • ブラックスワン
  • ホワイトスワン
  • ナヴァーロ 200
  • One2One など

特に欧米のトレーダーたちは、自分が発見した新たなハーモニックパターンの情報を積極的に発信しています。ハーモニックパターンを極めたいと言う方は参考にするといいでしょう。

FXにおけるハーモニックパターンの具体的な特徴

ハーモニックパターンの具体的な特徴
チャートパターンを確認しているイメージ

ハーモニックパターンには他のトレード手法とは異なるいくつかの特徴があります。次にハーモニックパターンの具体的な特徴について詳しくみていきましょう。

綺麗な図形ほど相場に影響を与える

ハーモニックパターンは、チャート上で現れる幾何学的な形状を分析することで、市場の動向を予測する手法です。ローソク足が作り出すダブルトップやウェッジ、フラッグなどの形状を特定の「図形」として捉え、それらを基に分析を行います。特にハーモニックパターンは、ダブルトップやダブルボトムといった形状に似ていることが多いです。

ハーモニックパターンに注目することで、チャート上に現れる様々な図形を見つけることが可能です。そして、形が整っていて図形が綺麗であるほど、多くのトレーダーがそのパターンを認識しやすくなります。その結果、予測された通りの市場動向になりやすいです。

ハーモニックパターンで綺麗な図形が確認できた場合、市場がそのポイントで反転する可能性が高く、さらに反転した後の価格変動も大きくなることが期待できます。

綺麗なパターンは大衆心理に大きな影響を与えやすいです。トレーダーはこの点を意識して、トレード戦略を立てると良いでしょう。

逆張りでの勝率が高い

ハーモニックパターンを使ったトレード戦略は、主に逆張りのアプローチを取ります。逆張りトレードと聞くと、一般的に勝率が低いと思われがちですが、ハーモニックパターンを活用することでこの課題を克服できます

逆張り手法の鍵は、強力なサポートラインやレジスタンスラインを利用してエントリーポイントを見極めることです。このポイントを覚えておくことで、ハーモニックパターンを用いた逆張りトレードは、他の逆張り手法に比べて高い勝率を目指すことが可能になります。

さらに、この手法ではエントリーポイントと利益確定ポイントが明確になるため、トレードの計画を立てやすく、実行に移しやすいというメリットもあります。

価格反転ポイントを手軽に予測できる

ハーモニックパターンを利用すると、フィボナッチ数列を使って市場の価格反転ポイントを手軽に予測できる点が大きな魅力です。

通常、価格の反転ポイントを特定しようとすると、サポートラインやレジスタンスラインの設定、価格動向の詳細な分析など、多くの時間と労力が必要になります。しかし、ハーモニックパターンの場合は、フィボナッチ数列をチャートに適応させるだけで良いため、プロセスが格段に簡単になります。

特に、オシレーター系インジケーター(RSIやストキャスティクスなど)を用いた逆張り戦略を既に実践しているトレーダーの場合、ハーモニックパターンを追加のエントリー根拠として取り入れることが可能です。これにより、トレード戦略の精度を向上させることができます。

技術的分析の難易度を感じている方でも、ハーモニックパターンなら簡単に始められる点が、この手法の大きな利点と言えるでしょう。

実際のFXトレードでのハーモニックパターンの使い方

実際にFXトレードでハーモニックパターンを使うなら、以下の手順を真似してみてください。

STEP
トレンドにフィボナッチリトレースメントを適用する

最初に、市場の最近の上昇または下降トレンドにフィボナッチリトレースメントを適用します。

STEP
反発を待つ

フィボナッチの38.6%、50.0%、61.8%のレベルで初めての反発が見られた後、次に68.2%、78.6%、88.2%、100.0%、127.2%のレベルでの反発を待ちます。

STEP
エントリーを検討する

反発が確認できたら、その時点でエントリーを検討します。エントリー根拠にかける場合は他のインジケーターと組み合わせるのがおすすめです。

ハーモニックパターンを利用する時のポイントは、フィボナッチのレベルに到達した瞬間にすぐにエントリーするのではなく、実際に価格が反発するのを確認してからエントリーすることです。フィボナッチのレベルに触れただけで急いでエントリーすると、価格がさらに次のフィボナッチレベルまで動いてしまうリスクがあります。

例えば、価格がフィボナッチの127.2%のレベルに達し、その後陰線が形成されて価格が反発するのを見ることができれば、それがエントリーの良いタイミングです。タッチした瞬間ではなく、実際に反発が確認された時点でのエントリーを心がけましょう。

ハーモニックパターンでの利確と損切りのポイント設定方法

ハーモニックパターンを用いたトレードでは、利益確定(利確)と損切りのポイント設定が重要です。最後にハーモニックパターンでの利確と損切りのポイント設定方法を紹介します。

利確ポイントの設定方法

利確ポイントは、フィボナッチリトレースメントレベルを基に設定すると良いでしょう。例えば、もし127.2%のレベルでエントリーした場合、78.6%、61.8%、50.0%、38.2%のいずれかを利確ポイントとして考えるのがおすすめです。

また、利確を2段階に分けて、一部を61.8%、もう一部を38.2%で設定するという戦略も有効です。

損切ポイントの設定方法

損切ポイントについては、ハーモニックパターンが想定通りに形成されなかった場合に備え、150.0%のレベルに設定することが良いでしょう。ハーモニックパターンを利用してエントリーした後、市場が反対方向に動き始めた場合、含み損を抱え続けることなく、迅速にポジションを閉じることが重要です。長期間ポジションを保持し続けることは、大きな損失につながるリスクがあるため、計画通りに市場が動かない時は早めに損切りを行いましょう。

FXトレードでハーモニックパターンを活用してみよう

FXトレードにおいて、ハーモニックパターンを理解し正しく活用することは、市場の動きを予測しやすくし、効率的なトレード戦略を立てる手助けとなります。この記事では、ハーモニックパターンの基本概念、フィボナッチ数値との関連性、そしてその多様性について解説しました。さらに、実際のFXトレードでの応用方法と、利確目標及び損切りポイントの設定方法についても解説しました。ハーモニックパターンは使いこなせれば非常に大きな武器となるので、ぜひ活用してみてください。

FXでのハーモニックパターンの基本と使い方|利確・損切り設定方法も解説!

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