FXのRSIとは?基本的な見方や手法、注意点などを解説!

FXのRSIとは?基本的な見方や手法、注意点などを解説!

FX取引で成功を収めるためには、市場の動きを正確に読み解くことが不可欠です。その中で、RSI(Relative Strength Index)は、相場の過熱度を測る重要なツールとして知られています。本記事では、RSIの基本から応用までをわかりやすく解説し、買われすぎや売られすぎの判断、トレンドの転換や継続のサインを見極める方法を紹介します。また、RSIを使った効果的なFXトレード手法や、誤ったサインに惑わされないためのポイントについても掘り下げていきます。

目次

FXにおけるRSIとは?

FXにおけるRSIとは?
チャートで分析している様子

RSI(Relative Strength Index、相対力指数)は、ADXやパラボリックSARなどを開発したJ.W.ワイルダー氏によって考案されたテクニカル指標です。この指標は、市場が過剰に売買されているかを判断するために使われます

具体的には、RSIはサブチャート上に表示され、過去一定期間の価格変動を基に、価格がどれだけ上昇したかを0~100%の範囲で示します。通常、この値が70%を超えると「買われすぎ」、30%未満だと「売られすぎ」とみなされます。

この指標の位置によって市場の状態を理解できるため、特に初心者にとって分析がしやすく、人気のあるテクニカル指標です。

RSIの設定期間は14日間が一般的

RSIの設定期間に厳密なルールはありませんが、一般的には14日間が使われます。これは、RSIを開発したJ.W.ワイルダー氏が行った研究に基づいています。彼は、多くの現象に28日周期が存在すると考え、その半分である14日間をRSIの標準期間として採用しました。

ほとんどの取引ツールでは、RSIのデフォルト設定が14日間になっています。そのため、特に理由がなければ、このデフォルトの14日間設定をそのまま使用しても問題ありません。

RSIの計算方法

RSIは、以下の計算式で求められます。

RSI=一定期間(14日間)の上昇幅の合計÷(一定期間(14日間)の上昇幅の合計+一定期間(14日間)の下落幅の合計)×100

まず、選択した期間(通常は14日間)の中で、価格が上昇した日の上昇幅の合計と、価格が下落した日の下落幅の合計を計算します。その後、この上昇幅の合計を、上昇幅の合計と下落幅の合計の和で割り、その結果を100倍します。

簡単に言うと、14日間の期間で、価格の上昇が全体の動きに占める割合をパーセンテージで表したのがRSIというわけです。

例を挙げると、もし14日間での上昇幅の合計が100円、下落幅の合計が50円だった場合、「100 ÷ (100 + 50) × 100」でRSIは66.6%となります。

FXにおけるRSIの基本的な使い方

FXにおけるRSIの基本的な使い方
さまざまな情報から分析している様子

RSIをFXで使う時には「相場が買われすぎか売られすぎかを判断する」「ダイバージェンスでトレンドの転換を把握する」「リバーサルシグナルでトレンド継続を把握する」という使い方をするのが基本的な方法です。次に、この3つのRSIの使い方について詳しく見ていきましょう。

相場が買われすぎか売られすぎかを判断する

RSIは市場が過熱しているかどうかを判断するのに役立つ指標です。具体的には、RSIが70%以上になると、市場が「買われすぎ」とみなされ、これは売り時のサインと考えられます。一方で、RSIが30%以下になると、市場が「売られすぎ」とみなされ、買い時のサインとされます。

たとえば、市場が上昇トレンドにある場合、RSIが70%未満であれば、まだ上昇する余地があると考えられます。しかし、70%を超えると、上昇トレンドが終わるかもしれないという警告として捉えられます。

RSIを使用することで、市場のトレンドが続いているのか、それとも転換点にあるのかを分析するのに役立ちます。

ダイバージェンスでトレンドの転換を把握する

ダイバージェンスとは、価格の動きとRSIの動きが異なる現象を指します。具体的には、価格が新しい高値や安値をつけているにもかかわらず、RSIがそれに追随していない状態です。この現象は、トレンドの方向転換を示唆する重要なサインとされています。

例えば、価格が上昇トレンドにある中でダイバージェンスが観察された場合、これは下降トレンドへの転換が近いことを意味し、売りのサインと解釈されます。逆に、価格が下降トレンドにある中でダイバージェンスが発生した場合、上昇トレンドへの転換が予想され、買いのサインと見なされます。

ダイバージェンスを見つけたら、トレンドの変化が近いかもしれないと考え、注意深く市場を観察することが重要です。

リバーサルシグナルでトレンド継続を把握する

ダイバージェンスは相場の調整や反転のサインであるのに対して、リバーサルシグナルは値動きのトレンド継続を示唆するサインです。このシグナルは、価格の動きとRSIの動きが異なる「隠れたダイバージェンス」とも呼ばれる現象に基づいています。

リバーサルシグナルの具体例を見てみましょう。上昇トレンドの場合、価格は小さな下落(押し目)を見せるかもしれませんが、トレンド内での最低価格を下回ることはありません。一方で、RSIはその期間中にトレンドの最低値を下回るかもしれません。これはトレンドがまだ続いているという強い兆候です。下降トレンドの場合は、この逆が発生します:価格は反発するものの、トレンド内の最高価格を超えることはなく、RSIだけがトレンドの最高値を更新します。

テクニカル分析には誤解を招くサインが存在することもありますが、RSIのリバーサルシグナルはトレンドが継続しているかどうかを判断するのに役立つ方法として知られています。

RSIを使ったFXトレード手法

それでは、具体的にFXトレードでどのようにRSIを使っていけばいいのでしょうか。次にRSIを使った2つの手法をご紹介します。

RSIを使ったレンジ相場での逆張り

レンジ相場では、価格が一定範囲内で上下に動くため、逆張り戦略が利益を生むことがよくあります。こういったレンジ相場で行う逆張り戦略には、RSI指標が役立ちます。判断基準としては下記の通りです。

  • RSIが70%以上になると、市場が「買われ過ぎ」と判断され、売りのタイミング
  • RSIが30%以下になると、市場が「売られ過ぎ」と判断され、買いのタイミング

レンジ相場の特徴は、価格が予測しやすい範囲内で動くことです。そのため、RSIによる逆張りサインはこの相場状況に適しています。

また、価格がレンジのサポートライン(底値)やレジスタンスライン(天井)を超えた場合、相場がレンジを抜けたと判断でき、これを損切りのポイントとして設定することができます。これにより、取引のリスク管理がしやすくなります。

RSIを使った順張り手法

レジ相場の逆張りだけでなく、トレンド相場での順張り戦略においてもRSI指標を活用する方法があります。手法の詳細は下記の通りです。

  • まず、RSIのピークに沿って水平線を引き、これをレジスタンス(抵抗線)とサポート(支持線)ラインとして設定します。
  • RSIがこのレジスタンスラインを上回ると、上昇トレンドが始まる可能性があるため、これを買いのシグナルと見なします。
  • 逆に、RSIがサポートラインを下回ると、下降トレンドが始まる可能性があるため、売りのシグナルとして捉えます。

この方法を使えば、トレンドの始まりを見極めて、その方向に沿った取引で利益を狙うことができます。また、順張りは利益を伸ばしやすい点もメリットです。1度の取引で大きな利益を得たい方は順張り手法がおすすめです。

RSIを使う時にはだましに注意

FX取引において、100%の利益を保証する方法は存在しません。プロのトレーダーであっても損失は避けられないものです。RSIを含むすべてのテクニカル指標には弱点があり、その一つが「だまし」と呼ばれる現象です。

だましとはシグナルとは逆の方向に相場が動く現象

「だまし」とは、テクニカル指標が売買のサインを示しているにも関わらず、価格が予想とは逆方向に動くことを指します。例えば、RSIが70%を超えて「買われすぎ」と示している場合でも、市場が強い上昇トレンドにあると、価格はさらに上昇し続けることがあります。

このような状況では、RSIのサインが誤り、つまり「だまし」となることがあります。これを避けるための一つの方法は、RSI以外のテクニカル指標も併用することです。これにより、より正確な市場分析を行うことが可能になります。

だましに引っかからないために他のインジケーターを併用するのがおすすめ

だましに引っかからないために他のインジケーターを併用するのがおすすめです。例えばMACDやボリンジャーバンドはRSIと相性の良いインジケーターと言えるでしょう。

MACDには「MACDライン」と「シグナルライン」という二つの重要なラインがあります。MACDラインがシグナルラインを下から上に抜けるとき、これを「ゴールデンクロス」と呼び、買いのサインと見なします。逆に、MACDラインがシグナルラインを上から下に抜けるときは「デッドクロス」と呼ばれ、売りのサインとされます。

また、RSIとボリンジャーバンドを組み合わせることも有効です。ボリンジャーバンドは、価格の動きとボラティリティ(変動幅)を示すツールで、中心の移動平均線とその周囲の上下のバンドから構成されます。価格がボリンジャーバンドの上端に達し、同時にRSIが下降している場合、これはダイバージェンスが発生しており、相場が過熱している可能性を示唆しています。このような状況は、価格のトレンド転換、特に下降が始まるかもしれないというサインと解釈できます。

このようにRSIと他のインジケーター両方のサインを確認することで、より信頼性の高い取引判断が可能になります。自分の取引スタイルに合ったインジケーターを見つけて、ぜひトレード手法に組み込んで見てください。

RSIを使ってFXトレードをしてみよう!

FX取引におけるRSIの理解と活用は、市場分析の精度を高め、より効果的なトレード戦略を立てるために不可欠です。この記事では、RSIの基本設定、計算方法、そして基本的な使い方から、相場の過熱状態を判断する方法、トレンドの転換や継続を見極めるテクニックに至るまでを解説しました。また、RSIを使った逆張りや順張りの手法、そして「だまし」を避けるためのアドバイスも提供しました。RSIと他のインジケーターを組み合わせることで、より確かなトレード判断が可能になります。ぜひ、これらの知識を活用して、FX取引の成功につなげてください。

FXのRSIとは?基本的な見方や手法、注意点などを解説!

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次