8月5~9日の相場見通し:ドル円は145円目指して下落か、下落につながる材料多数

注目マーケットニュース8月5~9日
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先週のドル円

先週のドル円は月曜日に153円台半ばで始値を付けた後、週末にかけて146円台半ばまで大きく下落して週を終えました。NHKによる「日銀追加利上げ検討」報道や、要人の円安けん制発言があったものの、中でも影響が大きかったのは日銀金融政策決定会合での利上げと、植田日銀総裁による「今後も経済・物価情勢が見通し通りに推移していけば追加利上げしていく方針」などのタカ派的な発言でした。

さらに、米雇用統計では非農業部門雇用者数や、失業率、平均時給が全て市場予想を下回る結果となり、米国の利下げ期待からドル売りが進行し、ドル円の下落が一層進んで2月上旬以来の水準となっています。

今週注目の経済指標

発表日時刻 (日本時間)発表国経済指標名
8/5 (月)08:50日本日銀金融政策決定会合議事要旨
8/5 (月)23:00米国7月ISM非製造業景況指数
8/6 (火)13:30豪州豪準備銀行(中央銀行)政策金利発表
8/9 (金)21:30カナダ7月新規雇用者数
8/9 (金)21:30カナダ7月失業率

今週注目の通貨ペア見通し

ドル円

ドル円はファンダメンタルズ的には、さらなる下落につながる材料が多いです。植田日銀総裁のタカ派的な発言による追加利上げ観測の高まりや、雇用統計の弱い結果に基づく米連邦準備制度理事会(FRB)による早期利下げ観測の高まり、さらには世界的な株式市場の急落によるリスク回避の円買い圧力などによって、今週も下値を探る展開が続きそうです。

また、テクニカル的に見ても地合いが極めて弱い状況になっています。

ドル円、日足チャート

日足チャートではローソク足が25日(青)、50日(緑)、100日(紫)、200日(赤)の4本の移動平均線を全て下抜けており、MACDもデッドクロスしています。

RSIは30以下で売られ過ぎのシグナルを出していますが、下落の勢いを考えると買いは慎重にならざるを得ません。心理的な節目となる145円を目指す動きを想定し、戻り売りを狙っていきたいところです。

ただし、昨年末から今年の年始にかけて同じような局面が見られ、この時は200日移動平均線の上抜けから上方向を試す流れが再開されました。そのため、200日移動平均線を上抜けるようであれば、買い目線に切り替えることも検討すべきでしょう。

ユーロドル

ユーロドルはファンダメンタルズ的には、ユーロ圏と米国の金利差によるユーロ売り・ドル買い圧力や、欧州経済の先行き不透明感、フランスの財政健全化期待後退など、下落を想定させる材料が多く存在しています。

テクニカル的には日足チャートで移動平均線が密集しており、レンジ相場になる可能性が考えられます。

日足チャート、ヨーロドル。

値動きは激しいものの、直近の高値である1.0947付近(上段の赤い水平線)または心理的な節目である1.1000付近で売り、直近の安値である1.0777付近(下段の赤い水平線)での買いを慎重に検討したいところです。

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