先週のドル円
先週のドル円は149円付近で始まり、一時150円手前まで上昇した後、148.8円付近まで下落しました。しかし、再度上昇を見せて8月1日以来となる150.3円を付け、149.5円付近で週を終えています。
米新規失業保険申請件数や米9月小売売上高の良好な結果で、米国の利下げ観測が後退してドル買い円売りが強まったことが、150.3円台までの上昇の主な要因となりました。三村財務官の「(為替動向は)足元ではやや一方向、あるいは急速な動きも見られると認識している」などの発言があった後にドル円は下落に転じましたが、近いうちに為替介入が行われる可能性は低いと考えられ、下落幅は限定的なものにとどまっています。
今週注目の経済指標
発表日 | 時刻 (日本時間) | 発表国 | 経済指標名 |
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10/23 (水) | 22:45 | カナダ | カナダ銀行政策金利発表 |
10/24 (木) | 23:00 | 米国 | 9月新築住宅販売件数 |
今週注目の通貨ペア見通し
ドル円
ドル円は先週予想した通り、心理的な節目である150.0円へのトライを見せましたが、150円台を維持することまではできませんでした。
ファンダメンタルズ的に、日銀による利上げ期待の後退や、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ期待の後退、円キャリートレードの再開期待など、ドル円の上昇につながる材料が多いです。石破首相の早期利上げ牽制発言や、米経済指標で強い結果が続いていることなどから、日米の金利差がすぐに縮まるというのは考えづらくなっています。
テクニカル的にも、日足チャートで25日(青)、50日(緑)の2本の移動平均線をしっかりと上抜け、MACDもゴールデンクロスしています。今週は150円への再トライが想定され、そして100日移動平均線(紫)が位置する150.8円、200日移動平均線(赤)が位置する151.3円付近が次の目標になるでしょう。
ユーロドル
ユーロドルは先週次の目標として予想した、200日移動平均線(赤)が位置する1.087付近を下抜ける動きを見せました。ファンダメンタルズ的に欧州経済の先行き不透明感や、欧州中央銀行(ECB)による連続利下げ観測、米FRBによる利下げ期待の後退、中東の地政学的リスクなど、下落を想定させる要因が多いです。
テクニカル的にも、25日(青)、50日(緑)、100日(紫)、200日(赤)の4本の移動平均線を下抜けており、MACDもデッドクロスしていて極めて弱い地合いとなっています。200日移動平均線もしっかりとレジスタンスラインとして機能しており、8月1日に付けた1.077付近が次の目標となります。