先週のドル円
先週のドル円は152.3円付近で始まり、その後151.3円付近まで下落を見せましたが、週の半ばにかけて7月30日以来の高値となる154.7円付近まで上昇しました。しかし、勢いを維持することはできずに152.5円付近まで値を戻して週を終えています。
米大統領選や米連邦公開市場委員会(FOMC)といった重要経済指標を控えてのポジション調整や、購買担当者景気指数(PMI)が市場予想を下回ったことなどが週初めは重石となりました。しかし、米10月ISM非製造業景況指数が市場予想を上回ったことや、米大統領選でトランプ氏が勝利したことによる大幅減税や財政出動への期待感、株式市場の大幅な上昇などによって週半ばにかけて上昇しました。
三村財務官による円安へのけん制発言や、利益確定の売りなどによって週の終わりにかけては値を崩しましたが、今のところ9月からの上昇トレンドは終わる気配がありません。
今週注目の経済指標
発表日 | 時刻 (日本時間) | 発表国 | 経済指標名 |
11/13 (水) | 22:30 | 米国 | 10月消費者物価指数(CPI) |
11/14 (木) | 19:00 | ユーロ | 7~9月期四半期域内総生産(GDP)改定値 |
11/14 (木) | 21:30 | ユーロ | 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨 |
11/14 (木) | 29:00 | 米国 | パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長発言 |
11/15 (金) | 08:50 | 日本 | 7~9月期四半期実質国内総生産(GDP)速報値 |
11/15 (金) | 16:00 | 英国 | 7~9月期四半期国内総生産(GDP)速報値 |
11/15 (金) | 16:00 | 英国 | 9月月次国内総生産(GDP) |
11/15(金) | 22:30 | 米国 | 10月小売売上高 |
ドル円
ドル円は先週予想した通り、7月30日に付けた高値である155.2円付近を目指す動きを見せるなど、相変わらず堅調な動きが続いています。ファンダメンタルズ的には日銀による利上げ期待の後退や、FRBによる利下げ期待の後退、円キャリートレードの再開期待、トランプ氏勝利によるインフレ懸念からの金利上昇予想など、上昇要因が多いです。
テクニカル的にも日足チャートで25日(青)、50日(緑)、100日(紫)、200日(赤)の4本の移動平均線をしっかりと上抜けており、やや勢いは衰えてきた感がありますが、地合いは極めて強いです。今週は直近の高値である154.7円付近を超えていく動きを予想しますが、米CPIや米小売売上高の結果が市場予想を大きく下回るようであれば、一旦様子見をした方がよいでしょう。
ユーロドル
ユーロドルは先週に6月27日以来となる安値を付けるなど、下降トレンドが続いています。ファンダメンタルズ的には欧州の大国であるドイツの政治・経済の不透明感や、次回のECB理事会での大幅利下げ期待、FRBによる利下げ期待の後退、トランプ氏勝利によるインフレ懸念からの金利上昇予想など、下落につながる要因が多いです。
テクニカル的にも日足チャートで25日(青)、50日(緑)、100日(紫)、200日(赤)の4本の移動平均線を下抜けており、地合いは極めて弱いです。今週はこのまま6月26日付けた安値である1.066付近を狙いに行く動きが予想されます。