2/3~7相場見通し:「DeepSeekショック」でドル円は今週も下落か

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先週のドル円

先週のドル円は155.7円付近で始値を付け、すぐに153.7円台まで下落したものの、一時156.2円付近まで上昇しました。その後は、週の後半にかけて153.8円付近まで下落しましたが金曜日は値を戻して155.1円付近で週を終えています。

中国のスタートアップ企業「DeepSeek」が低コストのAIモデルを開発したことで、「米企業のAI分野における優位性が脅かされる」との懸念から上値が重く、米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利が据え置かれ、「米連邦準備制度理事会(FRB)は利下げに慎重」と市場が受け止めたことによるドル買いもあまり続きませんでした。

今週注目の経済指標

 発表日 時刻(日本時間) 発表国 経済指標名
2/3(月)19:00ユーロ圏1月消費者物価指数(CPI)
2/3(月)24:00米国1月ISM製造業景況指数
2/5(水)22:15米国1月ADP雇用統計
2/5(水)24:00米国1月ISM非製造業景況指数
2/6(木)21:00英国イングランド銀行(中央銀行)政策金利発表
2/7(金)22:30米国1月非農業部門雇用者数
2/7(金)22:30米国1月失業率
2/7(金)22:30米国1月平均時給
2/7(金)22:30カナダ1月新規雇用者数
2/7(金)22:30カナダ1月失業率

今週注目の通貨ペア見通し

ドル円

先週予想した通り、ドル円は下落を見せました。ただし、200日移動平均線(赤)の位置する152.8円付近までは届かず、153.7円付近までの下落にとどまりました。

中国のスタートアップ企業DeepSeekのAIモデルへの懸念が高まった状況が続いており、ドル円は上値が重い展開となっています。リスクオフのムードによって、円買いが入りやすい状況です。

ファンダメンタルズ的にはトランプ大統領がカナダやメキシコ、中国に関税を賦課する考えを示していることによるインフレ再燃懸念、そしてこれによるFRBによる利下げ観測の後退、円キャリートレードの本格開始期待など、上昇を想定させる材料が多いです。

しかし、「DeepSeekショック」によるリスクオフのムードを考慮すると、今週はまだ下落が続くかもしれません。テクニカル的には日足チャートで25日(青)移動平均線を下抜け、MACDもデッドクロスしており、地合いもやや悪いです。
200日移動平均線が位置する152.8円付近までの下落を想定し、戻り売りを仕掛けていくとよさそうです。

ユーロドル

先週予想した通り、ユーロドルは1.03台を試す展開となりました。さらに、これを下抜けて一時1.035付近まで下落しました。

1月30日に利下げを行った欧州中央銀行(ECB)ですが、年内に後3回の利下げが見込まれています。ファンダメンタルズ的にはECBによる追加利下げ観測、ドイツとフランスの経済や政治の不透明感、いまだ停戦にいたらないロシア・ウクライナ戦争など、ユーロドルの下落を想定させる材料が多いです。

テクニカル的には、日足チャートで50日(緑)、100日(紫)、200日(赤)の3本の移動平均線を下抜けており、地合いが再び悪化してきました。今週は直近の安値である1.018を試す展開を予想します。

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