先週のドル円
先週のドル円は152.2円付近で始まり、すぐに152.4円付近まで上昇したものの、その後は上値が抑えられる展開となりました。週後半には一時148.9円付近までの大きな下落を見せ、149.2円付近で週を終えています。
米国の経済指標が軟調であったことや、日本の経済指標が強い結果であったこと、日銀の高田審議委員の発言を受けて早期追加利上げ観測が強まったことなどが、ドル円下落の要因となりました。
今週注目の経済指標
発表日 | 時刻(日本時間) | 発表国 | 経済指標名 |
2/24(月) | 19:00 | ユーロ圏 | 1月消費者物価指数(CPI)改定値 |
2/25(火) | 16:00 | ドイツ | 10~12月期国内総生産(GDP)改定値 |
2/26(水) | 24:00 | 米国 | 1月新築住宅販売件数 |
2/27(木) | 21:30 | ユーロ圏 | 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨 |
2/27(木) | 22:30 | 米国 | 10~12月期四半期実質国内総生産(GDP)改定値 |
2/28(金) | 22:30 | 米国 | 1月個人消費支出(PCE) |
2/28(金) | 22:30 | カナダ | 10~12月期四半期国内総生産(GDP) |
2/28(金) | 22:30 | カナダ | 12月月次国内総生産(GDP) |
今週注目の通貨ペア見通し
ドル円
これまでトランプ大統領の発言に振り回されてきたドル円ですが、先週は日米の経済指標や、日銀の高田審議委員の発言などが主な変動要因となりました。市場はこれまで日銀の追加利上げは7月と予想していましたが、高田審議委員の発言などから、予想は6月に前倒しされています。
ファンダメンタルズ的には、トランプ次期大統領が掲げる関税や減税政策によるインフレ再加速への警戒感、「DeepSeekショック」の一服といった上昇要因が依然として残ってはいます。しかし、日銀の早期追加利上げ期待の高まりなどから、上値は重くなりそうです。
テクニカル的には、日足チャートで25日(青)、50日(緑)、100日(紫)、200日(赤)の4本の移動平均線を下抜け、MACDもデッドクロスしており、地合いもかなり悪いです。
昨年12月3日に付けた安値である148.6円を下抜けた場合、145円付近が目標になるでしょう。
豪ドル円
先週の豪ドル円は予想通り下落したものの、予想した2月10日に付けた安値である94.4円付近までは届かず、94.6円付近で下落が止まることとなりました。豪準備銀行(RBA)が4年3カ月ぶりとなる0.25%の利下げを実施し、日銀の追加利上げ観測も強まったことで、豪ドル売り円買いの流れがしっかりと出ていました。
ファンダメンタルズ的には、ブロックRBA総裁の会見内容が想定よりハト派ではなかったこと、豪1月雇用統計が強い結果であったこと、などが上昇要因となります。しかし、日銀の早期追加利上げ期待の高まりなどは下落要因です。
テクニカル的には、日足チャートで25日(青)、50日(緑)、100日(紫)、200日(赤)の3本の移動平均線を下抜けており、地合いも悪いです。26日に発表される豪1月CPIが市場予想の2.6%より悪かった場合、昨年2月10日付けた安値である94.4円付近の下抜け、そして昨年9月11日に付けた93.6円付近をトライしそうです。