先週のドル円
先週のドル円は147.8円付近で始まり、火曜日には146.5円付近まで下落しました。その後は一転して149.2円付近まで上昇を見せましたが、150円台に乗せることはできず、148.6円付近で週を終えています。
注目された米2月消費者物価指数(CPI)が予想を下回る結果となったことで、一時148円台前半へと急落しましたが、米長期金利の上昇とともに反発して149円台まで上昇するなど、方向感をつかみにくい相場となりました。
今週注目の経済指標
発表日 | 時刻(日本時間) | 発表国 | 経済指標名 |
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3/17(月) | 21:30 | 米国 | 2月小売売上高 |
3/19(水) | 未定 | 日本 | 日銀金融政策決定会合 |
3/19(水) | 15:30 | 日本 | 植田日銀総裁記者会見 |
3/19(水) | 19:00 | ユーロ圏 | 2月消費者物価指数(CPI)改定値 |
3/19(水) | 27:00 | 米国 | 米連邦公開市場委員会(FOMC) |
3/19(水) | 27:30 | 米国 | パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長記者会見 |
3/20(木) | 未定 | 南ア | 南アフリカ準備銀行(中央銀行)政策金利発表 |
3/20(木) | 06:45 | NZ | 10~12月期四半期国内総生産(GDP) |
3/20(木) | 17:30 | スイス | スイス国立銀行(中央銀行)政策金利発表 |
3/20(木) | 21:00 | イギリス | イングランド銀行(中央銀行)政策金利発表 |
3/21(金) | 08:30 | 日本 | 2月全国消費者物価指数(CPI) |
今週注目の通貨ペア見通し
ドル円
今週は日米共に政策金利が発表されますが、現状維持が予想されています。そもそも、日銀金融政策決定会合の結果はすでにリークされており、植田日銀総裁やパウエルFRB議長が、記者会見で今後の政策金利について、どのような姿勢を見せるのかに注目が集まりそうです。
ただし、日銀は利上げ、FRBは利下げ方向であり、日米の金利差が縮小傾向であることには変わりありません。そのため、ドル円の上値余地は限られたものになりそうです。
ファンダメンタルズ的には、トランプ大統領の関税政策による米国の景気後退懸念や、日銀の早期利上げ期待の高まり、日米の金利差縮小の流れなど、下落要因が多いです。
テクニカル的には、日足チャートで25日(青)、50日(緑)、100日(紫)、200日(赤)の4本の移動平均線を下抜けていますが、MACDがゴールデンクロスし、地合いは悪いものの、やや改善を見せました。
3月11日に付けた安値である146.5円付近を下抜けた場合、節目となる145.0円を目指して下落が続きそうです。
ユーロ円
ユーロ円はウクライナ問題の進展や、ドイツの国債利回りの上昇などにより、ユーロが買われて大きく上昇しました。EUによる米国への報復関税が報道されると、欧州経済への不透明感から売られる場面がありましたが、それでも全体的には堅調な動きを見せました。
ファンダメンタルズ的には、ウクライナ問題の進展期待や、EUでの再軍備の動き、ドイツの「債務ブレーキ」緩和による財政出動への期待など、上昇要因が多いです。ただし、日銀の早期利上げ期待の高まりや、トランプ大統領が関税で強硬な手段に出ることへの警戒感などは、下落要因となります。
テクニカル的には、日足チャートで25日(青)、50日(緑)、100日(紫)、200日(赤)の4本の移動平均線を上抜け、MACDもゴールデンクロスしており、地合いは非常に良いです。今週は、1月24日に付けた高値である164.1円付近を目標にした上昇を予想します。