FX初心者が経験することのある状況として、エントリーした方向とは逆に相場が動いてしまい、焦りや不安を感じることがあります。本記事では、FXでエントリー後に相場が逆に動く原因と対策法について詳しく解説します。
FXでエントリー後に相場が逆に動く主な原因

FX取引でエントリー後に相場が逆に動く現象は、多くのトレーダーが経験するものです。では、その主な原因とは何でしょうか。
相場環境認識が不十分
FXでエントリー後に逆に動いてしまう原因の一つは、自身の相場の環境認識が不十分であることです。例えば、ラインの反発を過度に狙ったり、経済指標やイベントを見過ごすことがあります。これらの要因はFXの環境認識として不十分であり、その結果、相場が逆方向に動く可能性が高まります。
相場が逆に動く理由と環境認識の関係を理解し、環境認識を深めることで、FXトレードの成功率を向上させることが期待できます。
すでに何度も反発しているラインでエントリーしている
FX取引において、特定のラインでの反発を狙ってエントリーすることは一般的な戦略の一つです。しかし、ラインが抜けるタイミングで反発を狙ってしまうと、取引が難しくなります。例えば、ある水平線が4回反発している場合、5回目も反発すると予想するのは自然な考え方です。しかし、実際にラインで反発が確認されてからエントリーする方が、相場が逆に動くリスクを低減できます。
また、エントリーの際には複数の根拠を持つことが重要です。例えば、上昇トレンドラインが存在し、チャートパターンが上昇を示唆する場合など、複数のエントリー根拠が重なる状況を狙うことで、エントリーの確度を高めることができます。
ファンダメンタルズを考慮せずにエントリーしている
FX取引において、テクニカル分析だけでなく、ファンダメンタルズの考慮も非常に重要です。
ファンダメンタルズをもとに相場の流れを分析することで、相場が動く大まかなタイミングや方向性を予測することが可能となります。例えば、政策金利の引き上げが発表された国の通貨価値は上昇する傾向があり、逆に金融緩和が発表された国の通貨価値は下落する傾向があります。
ファンダメンタルズを理解することは、トレードの根拠を強化し、より確実な取引を行うための一つの鍵となります。完璧な理解は難しいかもしれませんが、知らないが故の損失を避けるためにも、基本的なファンダメンタルズの知識は持っておくことを強くおすすめします。

逆張り手法がうまくいっていない
逆張りトレードは、相場の流れに逆らって取引を行う手法です。大きな利幅がとりやすい逆張りですが、個人の希望や思い込みが影響しやすく、そのため失敗しやすいという特徴があります。
逆張りトレードでの失敗が続く場合、一度その手法を見直し、順張りのトレードにシフトすることを考慮すると良いでしょう。また、逆張りを続ける場合でも、損失を最小限に抑えるために、早めにポジションを切り上げることが重要です。逆張りトレードは高リスク・高リターンの取引方法となるため、その特性を理解し、適切なリスク管理を行うことが求められます。

1つの時間足ばかりをみている
FX取引において、特定の時間足だけに注目して分析を行うのはリスクが伴います。なぜなら、短期足のみを参照することで、長期的なトレンドや相場の大きな流れを見落としてしまう可能性が高まるからです。
ここで重要となるのが「マルチタイムフレーム分析」の手法です。
短期足、例えば5分足や15分足を主に参照するトレーダーも多いですが、これだけでは長期的なトレンドを正確に掴むことは難しいのです。したがって、日足や4時間足での長期的なトレンド分析を基盤とし、その上で短期足を参照して、トレンドの流れに沿ったエントリーを計画することが、より確実なトレードを行うための鍵となります。
ダマシを見抜けずにエントリーしている
レンジ相場のブレイクは、多くのトレーダーが大きな利益を狙うチャンスとして捉えます。しかし、レンジ相場は買いと売りのバランスが保たれているため、一時的なブレイクがダマシであることも少なくありません。
レンジブレイクをエントリーのタイミングとする場合、直後のエントリーは避け、ブレイクが確定した後のタイミングを狙うことがおすすめです。具体的には、自身が参照している時間足がブレイクの方向に確定した後、再度ラインに戻ってきたタイミングでの押し目買いや戻り売りを行うことで、エントリーの精度を高めることができます。
焦ってエントリーしている
FX取引において、心理的な要因はトレードの成功や失敗に大きな影響を及ぼします。特に、一度損切りされた後の焦りや不安から、冷静な判断をせずに再エントリーをしてしまうことは、多くのトレーダーが陥る罠の一つです。このような焦った心理状態でのエントリーは、十分な相場分析が行われていないことが多く、その結果、再び相場が逆方向に動くリスクが高まります。
焦りからのエントリーは、しっかりとしたエントリーの根拠がないまま行われることが多いため、その結果として逆の動きを引き起こすリスクが増加します。トレーダーとしては、冷静な判断を常に保ち、焦りや不安を感じたときは一度トレードから手を引き、再度冷静に相場分析を行うことが重要です。

FXでエントリー後に逆に動いてしまう時の対策

エントリー後に逆に動いてしまうという経験は誰しもが経験することです。そのため、先人たちが様々な対策法を編み出しています。
順張りでエントリーする
順張りトレードは相場の流れに沿って売買を行う方法です。価格が上昇している時に買い、下降している時に売りを行います。順張りの最大の利点は、小さな値動きでも利益が発生しやすい点にあります。そのため、FX初心者でも安定した利益を追求することが可能となります。
順張りトレードを行う際には、「売り」または「買い」のどちらか一方にエントリーすることが重要です。FXの取引を経験する中で、相場の動きや特性をより深く理解することができるようになります。その経験を活かして、取引のタイミングを見極めることで、利益を最大化することが期待できます。
日足・週足・月足でチャートを使って相場の全体像を確認する
FX取引において、日足や週足、月足を用いてチャートの全体像を把握することは非常に重要です。全体像を確認することにより、相場の大きな流れやトレンドを理解し、エントリーやエグジットのタイミングをより的確に予測することができます。
日足や週足の動きを中心に分析することが一般的ですが、それだけでは十分とは言えません。月足の動きも同時に確認することが必要です。
このような背景から、月足での相場の全体像をしっかりと把握した上で、短期足の動きに左右されず、冷静な判断でエントリーを行うことが、成功の鍵となります。短期的な動きに流されず、長期的な視点を持つことで、より安定した取引を目指しましょう。
逆指値注文で損切り設定をしておく
FX取引において、エントリー後に相場が予想とは逆の動きをすることは、どんな経験豊富なトレーダーにも起こり得る事態です。そのため、エントリーする前に損切りの設定をしておくことは、資産を守るための基本的な戦略として非常に重要です。
損切りの設定には、いくつかの一般的なルールがあります。以下はその代表的なものです。
- 意識されているラインを超えたら損切り
- エントリーから特定のpips逆行したら損切り
- 残高の特定の%マイナスになったら損切り
損切り設定は、エントリーの根拠と同様に、複数組み合わせて使用することも可能です。例えば、特定のラインを意識している場合、そのラインが一定のpips以内にあるなら、そのpips数を損切りの基準として設定することで、期待値を高めることができます。最終的には、自身のトレードスタイルやリスク許容度に合わせて、適切な損切り設定を行うことが大切です。

FXエントリー後に逆の動きが生じた場合の対策
FX取引において、エントリー後に逆の動きを経験するのは、多くのトレーダーが通る道です。原因は、相場の環境認識の甘さや焦りからの早急なエントリー、そしてテクニカルやファンダメンタルズの不足など多岐にわたります。しかし、これらの原因を理解して適切な対策を講じることで、失敗を次回の成功へと繋げることができます。順張りでのエントリーや日足・週足での相場の全体像の確認、そして損切り設定など、基本的ながら効果的な対策を実践して適切に対処しましょう。