FXデイトレードの基礎知識と勝つためのコツを徹底解説

FXでデイトレードをする人は多いと思いますが、デイトレードのコツを知らないでトレードをしている人は意外に多いかも知れません。ここではデイトレードに必要な基本的な知識と、勝つためのコツについてわかりやすく解説します。

デイトレードの基礎知識

まずはデイトレードの基礎知識から見ていきましょう。

デイトレードとは？

FXトレードはエントリ―からポジションクローズまでのポジション保有時間によって大きく4つに分けられます。

トレードスタイル	狙う値幅	ポジション保有時間
スキャルピング	数pips	数秒～数分
デイトレード	数十pips	数分～数時間
スイングトレード	数十～数百pips	数日～数週間
ポジショントレード	数百pips以上	数ヶ月～1年以上

デイトレードはエントリ―からポジションクローズまでをその日のうちに完結するスタイルのトレードで、狙う利益の値幅は数十pips程度のトレードです。

デイトレードに向いている人

ではデイトレードに向いているのはどのような人でしょうか。以下を見ていきましょう。

短時間でトレードを終わらせたい人

トレードしている間はトレードだけに集中して、トレードが終わったあとは相場のことを考えないで自由に時間を使いたいという考えの人はデイトレードが向いています。

チャートを見ながらトレードする時間が確保できる人

デイトレードは基本的にはエントリ―したらポジションクローズまでチャートを見ているので、その時間（数分から数時間）が確保できる人が向いています。仕事や家事をしながらポジションを持つことはトレードも仕事もどちらも上手く行かなくなる可能性があります。

ポジションを何日も保有できない人

大きなトレンドが出ているスイングトレードが適切なトレードの時間軸ということはわかっていても性格的に数日から数週間もポジションを保有することができない、という人もデイトレード向きです。デイトレードなら夜はポジションを気にせずゆっくり眠れたり、ポジションを持っていない間は仕事に集中したり趣味を楽しむことができます。

デイトレードのメリット

デイトレードには以下のようなメリットがあります。

スワップが気にならない

エントリ―してからポジションクローズまでをその日のうちに終わらせるので、スワップを気にする必要がありません。特にマイナススワップ方向のポジションの場合は支払いスワップを気にしなくてもよいので、その時の含み益や含み損だけを考慮してポジション管理ができます。

ポジションを長時間保有するストレスがない

デイトレードはポジションを持っている時間だけトレードに集中し、トレードが終われば相場のことを考える必要はないので、トレードのストレスが比較的少なくて済みます。

相場の変動リスクを小さくできる

ポジション保有時間が短いため相場の予期せぬ動きに巻き込まれる可能性が低くなります。

デイトレードのデメリット

デイトレードはメリットだけではなくデメリットもあります。

大きな利益は狙えない

デイトレードは短期での売買になるので、1回の取引で得られる利益は小さくなります。平均利益の値幅が数十pips程度になるため、1回の取引で大きな利益を狙いたいトレーダーには向かないトレード手法です。

トレード中はトレードに時間を拘束される

トレード中は他のことをしないでトレードだけに集中する時間を確保する必要があります。集中力を切らさず常にチャートを確認する必要があるため心身共に負担がかかりやすいトレード手法です。

デイトレードで勝つための4つのコツ

次にデイトレードで勝つための4つのコツを詳しく見ていきましょう。

1. トレードする時間帯
2. 通貨ペア
3. トレード戦略と手法
4. チャートの時間足の設定

トレードする時間帯

為替相場には1日の中で活発に動く時間帯と動きが鈍い時間帯があります。当然ながらよく動く時間帯にトレードすることで短い時間で利益を出すことができます。為替相場が動きやすい時間帯は日本時間で以下の通りです。

通貨ペア

デイトレードでは1日で数十pips以上の値幅があり、情報が豊富で流動性が十分ある通貨ペアがおすすめです。したがって主要通貨同士の通貨ペアのドル円、ユーロドル、ポンドドル、豪ドルドルなどの通貨ペアがデイトレードに向いています。

ユーロ円、ポンド円、豪ドル円などのクロス円はドル円と似たチャート形状で動いているときはドル円より値幅が大きくなることがあるので利益も大きくなる傾向がありますが、ドル円とクロス円がばらばらの形で動いているときは、クロス円は不規則な動きになるのでドルストレートをトレードすると良いでしょう。

トレード戦略と手法

次にデイトレードのトレード戦略とトレード手法について解説します。トレード戦略とはどの通貨ペアをどの方向にトレードするのかという大まかなトレードの方向性のことで、トレード手法とはどのレートでどのタイミングでエントリ―するのかという具体的なトレード方法のことをいいます。

トレード戦略

まずは環境認識を週足、日足、4時間足で行い、相場がレンジ相場なのかトレンド相場なのかを確認します。

レンジ相場の場合

レンジの高値圏をレジスタンスゾーン、レンジの安値圏をサポートゾーンと見てレジスタンスゾーンで売り、サポートゾーンで買う戦略を立てます。

トレンド相場の場合

トレンド相場の場合は基本に忠実に上昇トレンドの場合は押し買い、下降トレンドの場合は戻り売りを戦略とします。

レンジ相場でもトレンド相場でもない相場ではトレード戦略が立てられないためトレードには向かないので、わかりやすい相場になるまでじっくりと待つことが戦略です。

トレード手法

レンジ相場の場合

レンジのレジスタンスゾーンでダブルトップや三尊天井の転換チャートフォーメーションを確認してから売りエントリ―、サポートゾーン付近で利食い、損切りはレジスタンスゾーンの上抜けとします。レンジのサポート付近ではダブルボトムや三尊底の転換チャートフォーメーションを確認してからエントリ―、レジスタンスゾーンで利食い、損切りはサポートゾーンの下抜けです。

トレンド相場の場合

上昇トレンドの場合は押しの短期下降トレンド（カウンタートレンド）にトレンドラインやチャネルを引きそのカウンタートレンドラインの上抜けや直近高値上抜けを確認してエントリ―します。下降トレンドの場合はこの逆パターンを使います。

チャートの時間足の設定

デイトレードではチャートの時間軸を以下のように使い分けます。

デイトレードの注意点

デイトレードでよくある失敗や注意点は以下の4つです。

1. 含み損を放置しない
2. 経済指標の発表や要人発言に注意
3. 閑散相場に注意
4. 必ずストップオーダーを入れる

では詳しく見ていきましょう。

含み損を放置しない

損切りをしたくないからといって、含み損を放置して無計画に翌日以降にポジションを持ち越すことはさらに大きな損失に繋がります。ポジションはエントリ―時に決めたデイトレードの時間枠と場所で確実に損切りし、「デイトレード」を含み損を抱えた「大きな負けスイングトレード」にしないことがポイントです。

経済指標の発表や要人発言に注意

重要な経済指標や要人発言のスケジュールをトレード前に確認しておき、その時間までにポジションをクローズするか、それ以降にエントリ―するようにトレードを組み立てましょう。米国の雇用統計や主要国の政策金利の発表のような重要な指標発表時はスプレッドが大きく開いたり、相場が大きく乱高下して思わぬ損失を出す可能性があります。

閑散相場に注意

月曜日の朝のオセアニア時間や金曜日のNY時間の午後など閑散相場の時間帯には市場の流動性が著しく下がります。相場参加者が少ないため値動きが止まったり、逆に突発的に大きく動いたりと不規則に動くことも多いため、閑散相場の時間帯になる前にトレードを終える、また閑散相場になってから新規ポジションを建てないことが大切です。

必ずストップオーダーを入れる

カレンダーにない要人発言や重大事象や事件などによって突然相場が走りだした場合などは、情報収集や正しい判断と行動に時間がかかることが多く、あっという間に大きな含み損になってしまうことがよくあります。エントリ―と同時に適切な場所にストップオーダーを入れておけば、突発的な動きによる大きな損失から資金を守ることができます。特にポンド系は動き出すと大きく速く動く傾向があるので注意しましょう。

まとめ

デイトレードで勝つためには、デイトレードの基礎知識や情報が重要だということが分かったと思います。FXトレードはエントリ―する前の準備が非常に大切です。トレード前に必要情報を収集し、トレード戦略を立て、トレード手法を選ぶまでの準備作業を手を抜かずにきちんと行うことがデイトレードで勝つためのもう一つのコツだということも覚えておきましょう。